就労ビザ更新の注意点

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就労ビザ更新の注意点

はじめに

アイ・ビー飛鳥行政書士法人の藤村です。

外国人材が日本で安心して活躍し続けるために、避けては通れない手続きが「在留期間の更新」です。多くの企業担当者様から、「初めての更新で何に注意すれば良いか分からない」「転職した社員の更新手続きが不安だ」といったご相談をいただきます。

就労ビザの更新申請は、新規取得時とは異なる視点で審査されます。これまでの日本での在留状況が厳しく評価されるため、知らず知らずのうちに更新が不許可となるリスクを抱えているケースも少なくありません。万が一、更新が不許可となれば、その外国人材は日本で働き続けることができなくなり、企業にとっても大きな損失となります。

この記事では、ビザ専門の行政書士として、就労ビザ(特に「技術・人文知識・国際業務」ビザ)の更新申請における重要な注意点を、網羅的かつ徹底的に解説します。この記事を最後までお読みいただくことで、更新申請の際に審査官が何を見ているのか、どのような場合に不許可リスクが高まるのか、そして万全の準備で申請に臨むための具体的な方法を、明確に理解することができます。

就労ビザ更新の基本|「期間更新」と「資格変更」の違い

まず、更新手続きには大きく分けて2つのパターンがあることを理解しましょう。どちらに該当するかで、手続きの難易度や必要書類が大きく変わります。

  • 在留期間更新許可申請
    • 概要: 現在の会社・職務内容のまま、在留期間(ビザの有効期限)だけを延長する手続きです。
    • 典型例: A社でエンジニアとして働いている人が、引き続きA社でエンジニアとして働くために在留期間を延長する場合。
    • ポイント: これまでの在留状況に問題がなければ、比較的スムーズに許可されることが多い手続きです。
  • 在留資格変更許可申請
    • 概要: 転職などにより、活動内容が現在の在留資格の範囲から外れる場合に行う手続きです。更新のタイミングで、別の在留資格へ切り替える申請を指します。
    • 典型例: エンジニアとして働いていた人が、独立して会社を設立し、「経営・管理」ビザへ変更する場合。
    • 注意: この記事では、主に前者の「在留期間更新許可申請」に焦点を当てますが、転職後の更新には後者の知識も密接に関わってくるため、併せて解説します。

更新審査の最重要ポイント|審査官は「過去」と「未来」を見ている

更新申請の審査は、単なる事務手続きではありません。出入国在留管理庁(以下、入管)の審査官は、「これまでの在留状況は適切だったか(過去)」そして「これからも安定して日本で活動を継続できるか(未来)」という2つの大きな視点から、提出された書類を厳しくチェックします。

具体的には、以下の4つのポイントが総合的に判断されます。これら全てをクリアすることが、許可を得るための絶対条件です。

在留状況の適正性(素行要件)

最も基本であり、最も厳しく見られるポイントです。日本で生活する一員として、ルールを守って暮らしてきたかが問われます。

  • 納税・公的義務の履行: 住民税、年金、健康保険の納付状況は、極めて重要です。特に住民税の未納は、不許可に直結する最大の要因の一つです。会社員の場合、給与から天引き(特別徴収)されていることがほとんどですが、転職のタイミングなどで一時的に自身で納付(普通徴収)する期間に未納が発生するケースが散見されます。
  • 法律・規則の遵守: 交通違反も軽視できません。駐車違反のような軽微な違反が数回ある程度であれば問題視されないことが多いですが、スピード違反や飲酒運転などで罰金刑以上の処罰を受けた場合は、素行不良と判断され、更新が極めて難しくなります。
  • 入管法上の義務履行: 在留カードの常時携帯義務、住所変更時の届出(転入・転居届)、所属機関(勤務先)に関する届出など、入管法で定められた届出をきちんと行っているかもチェックされます。

職務内容と在留資格の一致(在留資格該当性)

「技術・人文知識・国際業務」ビザで許可された活動を、きちんと行っているかが問われます。

  • 専門性の維持: ビザ取得時に申請した専門的な業務(例:エンジニア、マーケティング、翻訳)に継続して従事している必要があります。例えば、エンジニアとして採用されたにもかかわらず、長期間にわたり工場のライン作業や店舗での接客といった単純労働に従事させられている場合、在留資格に該当する活動を行っていないと判断され、不許可の原因となります。
  • 転職後の職務内容: 転職した場合、新しい職務内容が、現在の在留資格の範囲内であることが絶対条件です。例えば、大学で経済学を専攻し、前職で経理を担当していた人が、IT企業に転職してプログラマーになる場合、その業務と本人の学歴・職歴との関連性を合理的に説明できなければ、更新は認められません。

事業の安定性・継続性(雇用主の要件)

外国人材本人だけでなく、雇用主である企業が、今後も安定して雇用を継続できるかどうかも審査の対象です。

  • 企業の経営状況: 決算状況が審査に大きく影響します。特に、債務超過2期連続の大幅な赤字がある場合は、事業の安定性に疑義があると見なされ、審査が慎重になります。その場合、なぜ赤字なのか、今後どのように経営を改善していくのかを具体的に示した「事業計画書」などの追加資料が有効になります。
  • 企業の信頼性: 法定調書合計表の提出や、社会保険への加入など、企業として果たすべき義務をきちんと履行しているかも見られます。

安定した収入の確保(独立生計要件)

日本で自立して生活できるだけの、安定的かつ継続的な収入があることが求められます。

  • 給与水準: 報酬額が、同じ業務に従事する日本人と同等以上であることが原則です。著しく低い給与は、専門的な業務内容であることに疑いを持たれたり、安定した生活が困難であると判断されたりする要因になります。
  • 収入の証明: 課税証明書や納税証明書によって、年収が客観的に証明されます。これらの書類に記載された金額が、雇用契約書の内容と一致していることが重要です。

【ケース別】これが危ない!更新が不許可になる典型的な5つのパターン

理論的な解説だけではイメージが湧きにくいかもしれません。ここでは、実際に不許可となりやすい典型的なケースを5つご紹介します。自社や雇用している外国人材が当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。

  • ケース1:転職後に「所属機関に関する届出」を忘れていた
    • 外国人が会社を退職・転職した場合、14日以内に入管へ「所属機関に関する届出」を提出する義務があります。これを怠ったまま更新申請を迎えると、届出義務違反として審査官に悪い心証を与え、不許可リスクが高まります。簡単な手続きですが、非常に忘れやすいポイントです。
  • ケース2:住民税の納付漏れに気づかなかった
    • 前述の通り、最も多い不許可原因の一つです。特に、5月に会社を退職し、7月に新しい会社に入社した場合など、住民税が普通徴収に切り替わる期間に納付書が自宅に届いていても、それに気づかず未納となってしまうケースが後を絶ちません。更新申請前に、必ず市区町村役場で納税証明書を取得し、完納していることを確認すべきです。
  • ケース3:昇進して管理職になったが、現場作業も続けていた
    • レストランの店長(管理業務)として「技術・人文知識・国際業務」ビザを取得した人が、人手不足を理由に、調理やホールでの接客業務(単純労働)ばかりを行っていたケースです。在留資格で認められた活動はあくまで管理業務であり、主たる活動が単純労働であると判断されれば不許可となります。
  • ケース4:会社の業績が悪化し、給与が大幅に減額された
    • 会社の経営不振により、雇用契約書に記載された月給30万円から、月給20万円に減額されていたケース。生活の安定性に欠けると判断される上、当初の雇用契約が維持されていない点も問題視されます。このような場合は、なぜ給与が下がったのか、今後の見通しなどを詳細に説明する理由書が不可欠です。
  • ケース5:友人に頼まれて、軽い気持ちで副業(資格外活動)をしていた
    • 平日はエンジニアとして働き、週末に友人の飲食店でアルバイトをしていたケース。「資格外活動許可」を得ずに報酬を得る活動をすれば、法律違反となります。これが発覚すれば、更新が不許可になる可能性は非常に高くなります。

転職した場合の更新手続き|「就労資格証明書」の重要性

転職は、更新申請において最も注意が必要なイベントです。転職後の最初の更新申請は、実質的に新規申請に近い厳しい審査が行われると心得てください。

  • 転職前に確認すべきこと
    • 新しい仕事内容が、現在の在留資格(例:「技術・人文知識・国際業務」)の範囲内か。
    • 自身の学歴や職歴と、新しい仕事内容との間に関連性があるか。
    • 転職先の会社の経営状況は安定しているか。
  • 「就労資格証明書」の活用を強く推奨
    • 転職後、次の更新時期を待たずに、新しい会社での活動が現在の在留資格で問題ないことを入管に事前に審査・証明してもらう制度が「就労資格証明書」です。
    • メリット: これを取得しておけば、その後の更新申請時に審査が大幅にスムーズになり、不許可リスクを大きく低減できます。転職先の会社にとっても、その外国人を雇用することに法的な問題がないことの確認になります。
    • 転職が決まったら、速やかにこの証明書の交付申請を行うことを強くお勧めします。

申請手続きと必要書類

申請のタイミング

在留期間が満了するおおむね3ヶ月前から申請が可能です。審査には通常2週間~1ヶ月程度かかりますが、審査が難航する場合や繁忙期には2~3ヶ月かかることもあります。在留期限ギリギリではなく、余裕を持った申請を心がけましょう。

主な必要書類

提出書類は、雇用主である企業の規模(カテゴリー1~4に分類)によって異なります。ここでは、最も多くの企業が該当するカテゴリー3・4(中小企業・新設法人など)を念頭に置いた一般的な書類をリストアップします。

  • 申請人が用意する書類
    1. 在留期間更新許可申請書
    2. 証明写真(4cm×3cm)
    3. パスポート及び在留カード(提示)
    4. 住民税の課税証明書及び納税証明書(直近1年分)
  • 会社が用意する書類
    1. 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
    2. 雇用契約書の写し(転職した場合)
    3. 会社の登記事項証明書
    4. 直近年度の決算報告書(損益計算書・貸借対照表)の写し
    5. 雇用理由書(転職した場合や職務内容に変更があった場合)

※上記はあくまで一例です。個別の状況により、追加の資料提出を求められる場合があります。

まとめ – 計画的な準備が更新成功の鍵

就労ビザの更新は、決して自動的に許可されるものではありません。

  • 基本の徹底: 税金や社会保険料をきちんと納め、法律を守って生活する。
  • 現状の確認: 現在の仕事内容が、ビザで許可された範囲内か常に意識する。
  • 転職時の注意: 転職は更新の大きな関門。専門家への相談や「就労資格証明書」の活用を検討する。
  • 早期の準備: 必要書類を早めに準備し、余裕を持って申請する。

これらのポイントを押さえ、計画的に準備を進めることが、更新を成功させるための唯一の道です。もし少しでも不安な点があれば、安易に自己判断で申請を進めるのではなく、専門家である行政書士に相談することをお勧めします。

当事務所のサポート

当事務所では、就労ビザの更新に関する豊富な経験と専門知識を持つ行政書士が、お客様一人ひとりの状況を丁寧にヒアリングし、最適なサポートを提供いたします。

  • 更新許可の可能性診断
  • 納税状況や在留状況のチェック
  • 転職に伴う最適なビザ戦略のご提案
  • 理由書や事業計画書の作成サポート
  • 出入国在留管理局への申請手続き代行

「この社員の更新、無事にできるだろうか?」その疑問を持たれた最初の段階で、ぜひ一度、私たちビザの専門家にご相談ください。お客様と、貴社で活躍する外国人材の未来を、ビザ申請の面から強力にサポートいたします。

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